コーチはツライね

ラン以外のお話です。

日本にいるとわかりませんが、アメリカでは大学とプロのフットボールが大人気。特にプロ・フットボールはビジネスとしても大きな物で、NFL(National Football League)というリーグ自体が大きな成功をおさめているし、各球団も大なり小なり安定して経営ができている。米国は若い国なので、貴族階級のようなものが無いのですが、フットボール、野球、ホッケー、バスケットボールの球団を持てる人々は財力もあるのですが、地元の名士として扱われます。

球団の浮沈は経営にも大きく関わるので、その方向性を決めるジェネラル・マネージャー(GM)と、ヘッドコーチ(監督)の人事は毎年、ないし少なくとも数年ごとには厳しく査定されて入れ替わります。レギュラーシーズンが終わった翌日は「ブラック・マンデー」と言われて、ヘッドコーチやGMが解任されます。今年はすでに

チーフス:ロメオ・クレネル 2勝14敗 通算28勝55敗
カージナルス:ケン・ウィゼンハント  5勝11敗 通算 45勝51敗
チャージャーズ:ノーブ・ターナー 7勝9敗 チャージャーズで55勝40敗 通算113勝120敗
ビルズ:チャン・ゲイリー 6勝10敗 ビルズで16勝32敗 通算34勝46敗
ベアーズ:ロビー・スミス 10勝6敗 ベアーズで81勝63敗
ブラウンズ:パット・シャーマー 5勝9敗 通算9勝23敗
イーグルス:アンディ・リード 4勝12敗 通算130勝93敗

このように通常は2,3年で結果を出せないコーチは解任されるのですが、ターナー、スミスやリードのように通算で勝ち越していてもプレーオフや、スーパーボールに行けないと解任されることがあります。

彼らは高給取りですが(少なくとも年俸は数億円以上)、マスメディアやファンの好奇の目や厳しい批判にさらされるし、特にシーズン中は一日18〜20時間は働くと言われているので、簡単な仕事ではありません。それにヘッドコーチになればやっと高給がもらえますが、若い頃はほとんど給料の出ないアシスタントからはじめます。そして、少しづつコーチとしてランクが上がって、攻撃コーチ(オフェンシブ・コーディネーター)、守備コーチ(ディフェンシブ・コーディネーター)として名を上げるか、大学フットボールの監督として名をあげて初めてNFLのヘッドコーチになれますが、上手くいかなければ数年で解任されて、その後の職も保証されないというツライ立場です。

それから日本のプロスポーツと異なる点ですが、アメリカではスター選手がコーチになることは少数の例外を除いてありません。特に監督となると、まずプロのコーチがなるもので、スター選手がなるものではないのは、これは慣習の違いですね。

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