本の紹介 RUNNING TECHNIQUE

だんだんと私の手持ちのランニングやトレーニングに関する本が増えてきました。その中でもお勧めの物を紹介してゆきましょう。

走りだして1年ほどは完全に自己流でトレーニングしていました。「トレーニング」に値しないかもしれません。走る距離を決めて、目標時間を決めて、LSDがよいと聞けば突然試し、坂道トレーニングが効くと目にすればこれもまた突然やってみる。走行距離とか、ポイント練習とか、休みとか、ほとんど考えていません。かろうじて残っている、走行距離と時間(それも最初の数カ月は、iPhoneのストップウォッチをスタートさせて家に置いておき、帰って来たらそれを止めることで計測していた!)を見たら、練習に何の考えもありません。それも最初の体力が無い頃は良いのでしょう。

さてだんだん走るスピードが上がり、距離が伸びて、遅いながらもレースに出るようになると、自己流から脱しようといろいろ本を読み始めます。何かクラブや練習会に参加出来れば良いのでしょうが、自由になる時間が限られていて、しかも不定期だったりすると参加に二の足を踏みます。今までのところランニング教室に参加したのは1回だけです。

目にする中でいくつかキーワードが目立ちます。「踵着地をしない」「フラットに着地する」今でもこれらが本当に理解できていて、ちゃんと走れているかは定かでは無いのですが、転機になったのは二つの事がきっかけでした。

ひとつはどこかで書きますが、ランニング教室で自分のランニングフォームを撮影してもらったこと。やってはいけない「踵着地」で走っている自分の姿を見れば、フォームを改造しようと思います。

もうひとつは、今回紹介する Running Technique という本に出会ったこと。今まで、「フラットに着地する」のは着地するときだけ、足先だけの問題かと思っていたことが間違いであることを思い知らされました。またこの本で紹介されている走るメカニズムを理解すれば、様々な本やメディアで紹介されている走り方や、トレーニング方法への理解が深まります。

この本で私にとって印象に残ったことは、走り方は体の個々のパーツだけを考える・矯正してもムダであり、体全体の筋力と動かし方からトレーニングしなければならないということ。特に、着地前からハムストリングと大殿筋を動かしはじめる、という着目点は私に取っては全く新しい考え方であり、同時に非常に有益なアドバイスになっています。

興味深いのが筆者の Brian Martin が陸上競技選手やコーチとしては全く無名であること(失礼!)。多くの類書が超一流選手やそれらを育てた名伯楽によってまとめられていることを考えればこれは異色です。しかしながら、超一流でも一流でもない走る多くの我々にとっては、シロートなりに合理的に走り方を解説し、そのトレーニング方法をまとめている本は貴重だと思います。

さて、この本 Amazon の Kindle 向けの eBook のために日本からは手に入りにくいかもしれません(クレジットカードを使えば、米国 Amazon 経由で簡単に手に入ります)。そして、英語で書かれていますから、読むのはちょっと、という人がいるかも知れません。そこで提案。どこかの出版社で翻訳しませんか?私が訳しますよ。翻訳よりは、紙幅を増やすか、写真を増やすなどして、筆者と相談して翻案するのが良いと思うのです。

最後に Brian Martin 氏のページを紹介しましょう。その名も Running Technique Tips 。走り方だけではなく、シューズの紹介や、トレーニング法など紹介されています。

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